こんな場面を想定しています
シンク下の扉を開けると、排水管が真ん中を通っていて床が使えない。市販の棚を買っても管にぶつかる。高さも中途半端で、既製の棚は高すぎるか低すぎるかのどちらか。奥行きも扉の枠より内側が狭くなっていて、外寸で選ぶと搬入すらできない——このページはそういう状況を想定しています。
この記事が不要かもしれない人
読む時間を無駄にしないために、先に「向いていない人」を挙げておきます。
- シンク下がスライド式の引き出し収納になっている、比較的新しいシステムキッチンの人。棚を足す場所がそもそもありません。
- 排水管が壁側や隅を通っていて、既製の棚がそのまま入る人。伸縮機構や棚板の分割にお金を払う理由がありません。
- 鋳物の鍋やホットプレートなど重量物を入れたい人。この種の伸縮ラックは棚1枚あたり5kg前後が上限で、余裕がありません。
比較する基準
1. 奥行が2系統に分かれている(30cm級と39.5cm級)
今回の4製品は奥行30cm・30.3cm・39.4cm・39.5cmと、はっきり2つの系統に分かれます。これは製品の優劣ではなく、対象とするシンク下の深さの違いです。奥行の浅いキッチンに39.5cm級を入れると扉が閉まらず、深いキッチンに30cm級を入れると奥が丸ごと死にます。注意点として、確認すべきは「シンク下の内寸の奥行」だけでなく「扉の開口部の幅と高さ」です。扉の枠は内寸より狭いことが多く、外寸が入るはずの棚が搬入できない場合があります。組立式の製品なら中で組めますが、完成品に近い製品ほどこの制約を受けます。
2. 排水トラップをよけられる構造か
このカテゴリで最も実用に効く点です。シンク下の中央には排水トラップ(S字やワン型の部品)が立ち上がっており、棚板が一枚板だと必ず干渉します。今回の4製品のうち2製品は「棚板が取り外し可能なので、シンク下の排水トラップを避けて棚が作れる」と商品ページに明記しています。棚板が複数枚に分かれていて、管の通る位置だけ外せる構造です。残りの2製品にはこの記載がなく、うち1製品は仕様欄に「取り外し可能」とあるだけで、それが棚板を指すのか棚全体を指すのかは読み取れません。管をよけたいなら、説明文に明記がある製品を選ぶのが確実です。
3. 耐荷重と高さ調節の刻み
耐荷重は今回いずれも1段あたり5kg前後で横並びです。差が出るのは高さ調節の刻みで、3cm間隔・5.5cm間隔・記載なしと分かれます。シンク下は上に排水ホースや浄水器のカートリッジが下がっていることがあり、天井側のクリアランスがシビアになりがちです。刻みが細かいほど、限られた高さの中で棚位置を追い込めます。なお素材も耐荷重と関係し、フレームがスチールの製品と、フレームが樹脂でパイプだけスチールの製品では、同じ5kg表記でもたわみ方が違います。今回はその点を比較できる試験値が公表されていないため、当サイトでは素材の違いを事実として記載するに留めます。